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年譜

  • 作家経歴

  • 世界の主な動き

  • 1918
    第一次世界大戦終結、スペイン風邪が世界的に数年数次に及び大流行
  • 1921
    神戸市に生まれる
    富山妙子 1921年
  • 1922
    ソビエト連邦成立
  • 1923
    関東大震災発生
  • 1925
    「文芸戦線」(6月復刊)同人を中心に、日本プロレタリア文芸連盟結成(日本・文化)
  • 1926
    昭和天皇即位 昭和と改正
  • 1929
    ニューヨーク株式市場大暴落 世界恐慌始まる
  • 1931
    満州事変始まる
  • 1932
    少女時代は家族と共に旧満洲、大連とハルビンで過ごす
    富山妙子 1921年
  • 1932
    関東軍ハルビン占領 「満洲国」建国宣言
  • 1936
    西安事件
  • 1934
    満州国帝政実施
  • 1937
    日中戦争始まる
  • 1938
    ハルビン女学校卒業後、単身帰国し女子美術専門学校(現女子美術大学)に通うが中退
  • 1939
    外山卯三郎、福沢一郎、長谷川三郎、田中一松らが主宰す女性向けの「美術工芸学院」へ通う

  • 1939
    ドイツのポーランド侵攻により第二次世界大戦勃発
  • 1940
    ポーランド、アウシュヴィッツにナチスが強制収容所設置
    聖戦美術開催
  • 1941
    真珠湾攻撃により太平洋戦争勃発
  • 1942
    ハルピンへ旅行
  • 1943
    家族と共に信州へ疎開、敗戦まで百姓となる
  • 1945
    敗戦後、東京・池袋に家族と共に拠点を移す
  • 1945
    広島、長崎原爆投下、ポツダム宣言許諾決定 満洲国解体、戦争終結 残留日本人抑留、引揚始まる
  • 1949
    中華人民共和国成立
  • 1950
    朝鮮戦争が始まる
  • 1950
    自由美術家協会会員となる (~1971)
    富山妙子 1921年
  • 1953
    児童画の仕事の側ら、画家の社会参加として鉱山、炭鉱をテーマとする油彩、版画等の制作を始める
    富山妙子 1921年
  • 1953
    朝鮮休戦協定調印
    三井鉱山争議解決、組合側勝利(日本・社会)
  • 1954
    銀座・資生堂画廊をはじめ各地で個展開催
  • 1960
    韓国にて学生蜂起を契機に「四月革命」が起こり李承晩大統領失脚 翌年に朴正煕による軍事クーデターで、軍事独裁政権成立
    日米安全保障条約改定に反対する60年安保闘争始まる
    韓国で学生デモ、韓国全土に波及(世界)
    三池鉱業所全山ロックアウト実施、労組は無期限ストに入る
  • 1961
    アフリカ経由でラテンアメリカに1年間取材旅 インド洋、喜望峰経由でブラジル、チリ、メキシコ、キューバなど各国を訪れる
    富山妙子 1921年
  • 1961
    ベルリンの壁が建設
  • 1963
    三池三川鉱で炭塵爆発
  • 1967
    インド、西アジア、中央アジアを旅行し、画家としてのアイデンテイティについて考える
    西独へ炭坑労働者派遣
  • 1968
    チェコスロバキアで民主化運動「プラハの春」が起こる パリで五月革命が起こる
  • 1970
    韓国ソウルを訪れ、旧満洲ハルビン女学校の学友たちと再会
    富山妙子 1921年
  • 1971
    再びソウル刑務所で徐勝と面会し、政治犯として投獄された詩人金芝河(キム・ジハ)をテーマとして制作を始める
  • 1972
    銀座の画廊にて個展「金芝河の詩によせて」開催
  • 1972
    沖縄返還
  • 1973
    版画作品集『パブロ・ネルーダの詩によせて』制作
  • 1973
    チリで軍事クーデターが起き、ピノチェト政権発足 詩人パブロ・ネルーダや歌手ビクトル・ハラら虐殺
    タイで「血の水曜日事件」が起こり、学生らによる民主化運動と政府が衝突、その学生勝利をもとに「カラワン楽団」の活動が始まる
    韓国の民主化運動家であった金大中が東京で拉致され強制帰国
    第4次中東戦争勃発
  • 1974
    金芝河をテーマとした版画作品集『しばられた手の祈り』制作
  • 1974
    韓国にて民生学連事件が起こる 180人が軍法会議にかけられた中に詩人金芝河も含まれる
  • 1975
    リトグラフ展「金芝河とパブロ・ネルーダの詩によせて」ニューヨーク、シカゴ, バークレー巡回 金芝河をテーマとした『深夜 ――金芝河+富山妙子詩画集』(土曜美術社)出版
  • 1976
    メキシコ、ニューヨーク、シカゴ、バークレー等を旅行 日本のテレビ局による金芝河をテーマとした富山のテレビ番組放送が中止され、富山は新しい芸術運動として詩と絵と音楽によるスライド作品を制作 音楽は林光、黒沼ユリ子、鄭敬模、高橋悠治が担当 自主制作のための火種工房を主宰
  • 1977
    初のスライド作品『しばられた手の祈り』完成 松井やよりらと共に「アジアの女たちの会」発足
  • 1979
    『解放の美学―二〇世紀の画家は何を目ざしたか』(未来社)出版
  • 1980
    韓国、光州事件後すぐに『倒れた者への祈祷 1980年5月光州』の版画シリーズとそれをもとにしたスライド作品制作 関西、札幌にて巡回展開催
    富山妙子
  • 1980
    韓国で金大中への死刑判決を機に、光州事件が起き、学生や市民による民主化要求のデモを軍部が武力鎮圧、虐殺
    イラン・イラク戦争勃発 (~1988)
  • 1981
    『わたしのギリシヤ神話 エロースへの回帰』(童心社)出版
  • 1982
    パリ、ベルリン、ハイデルベルグ、ミュンヘンにて巡回展開催 (~1983)
    朝鮮人強制連行・福岡刑務所で獄死した尹東柱(ユン・ドンジュ)の詩によるリトグラフとコラージュによるシリーズ『引き裂かれた者たち』制作 (~1984)
  • 1984
    土本典昭監督による映画『はじけ鳳仙花―わが筑豊・わが朝鮮―』完成 パリ、ベルリンで映画上映(1986年にメルボルン映画祭招待出品)
    富山妙子
  • 1986
    従軍慰安婦をテーマにしたシリーズ『海の記憶』制作
  • 1986
    チェルノブイリ原子力発電所事故発生
  • 1987
    『海の記憶』を基にして築地本願寺境内で佐藤信演出、劇団黒テント公演『海鳴り花寄せ』開催
  • 1988
    ロンドン、ベルリンにて巡回展開催 スライド作品『海の記憶』制作
    富山妙子
    東京都美術館にてJAALA第6回展「第三世界とわれわれ―アジアに吹く新しい風」(7月)出品 映画『自由光州・1980年5月』上映 展覧会実行委員長を務めた 韓国の民衆美術家たち10名来日、JAALA会長の文芸美術評論家の針生一郎らと共に美術交流座談会
  • 1989
    第15回人人展にて「特別陳列 富山妙子と黒テント(海鳴り花寄せ)」開催
    「戦争開始50周年記念―富山妙子展」巡回する (5月 ベルリン、8月 リバティ・おおさか)
    『戦争責任を訴えるひとり旅―ロンドン・ベルリン・ニューヨーク』(岩波ブックレット)出版
    富山妙子
  • 1989
    昭和天皇逝去
    中国北京で天安門事件が起こる
    ベルリンの壁が民主化運動の影響から崩壊 (翌年東西ドイツ統一)
    「連帯」の民主化主導により非共産主義政府のポーランド共和国成立 呼応するように、チェコ、スロバキア、ハンガリーなどで民主化、ルーマニアで流血革命続発
  • 1991
    タイの出稼ぎ女性をテーマとしたシリーズ『帰らぬ少女』(ジャラッシイ・ループカムディとの共作)制作 バンコクにて二人展を展覧会開催
  • 1991
    湾岸戦争勃発  ソビエト連邦崩壊
    ユーゴスラビア内戦勃発、各国の分離独立と紛争頻発 (~2000)
  • 1992
    『帰らぬ女たち ――従軍慰安婦と日本文化』(岩波ブックレット)出版
    多摩市フェミニストフェスティバルにて「エロース・わが痛み―富山妙子展」開催 スライド作品『帰らぬ少女 Let’s Go to Japan』制作
    富山妙子
  • 1993
    国際交流基金アセアン文化センターにてジャラッシィ・ループカムディと二人展「アジアへの視座―帰らぬ少女原画展」開催
  • 1994
    旧満洲ハルビンを約50年ぶりに訪問
    コラージュ『ハルビン駅・夜と昼の時刻表』、セリグラフ『からゆき』『黒い河』『天と地』『ユーラシアの空の下』、油彩作品『20世紀へのレクイエム』などのシリーズを制作
    『美術史を解きはなつ』( 時事通信社、浜田和子、 萩原弘子との共著)出版
    富山妙子
  • 1994
    1990年より内戦が起こっていたアフリカ中部ルワンダにおいて大虐殺勃発
    南アフリカ共和国で黒人のマンデラ大統領誕生、民主化達成
  • 1995
    多摩美術大学附属美術館(現、多摩美術大学美術館)とソウルの東亜ギャラリーにて『富山妙子展 戦争50周年記念 20世紀へのレクイエム・ハルビン駅』展開催
    『silenced by history 富山妙子 時代を刻む』(現代企画室)を出版 スライド作品『ハルビン:20世紀へのレクイエム』制作
    第一回光州ビエナーレ「光州5月」展招待展示
  • 1995
    阪神・淡路大震災発生
    オウム真理教による地下鉄サリン事件
  • 1997
    リバティ・おおさかにて「慰安婦へのレクイエム 富山妙子作品展」開催
  • 1998
    光州市望月洞ギャラリー(5月)、富川市庁舎ロビー(11月)、川崎市教育会館(12月)にて、洪成潭(ホン・ソンダム)との二人展 From the Asians 巡回展 開催
  • 2000
    第3回光州ビエンナーレ国際展「芸術と人権」にて招待展示、インスタレーション『倒れた者への祈祷』と『きつね物語』シリーズ出品
    世田谷区生活文化工房にて「きつねと炭鉱展」 (絵・写真・詩・音楽のコラボレーション)開催
    『ギリシア神話』(のら書店、石井桃子:編・訳)出版
  • 2000
    「慰安婦」問題をめぐる女性国際戦犯法廷が東京で開催
  • 2001
    東京都内にて火種工房25周年記念『海の道・傀儡子物語』企画発表会開催
    アクロス福岡にて「きつねと炭鉱展」巡回展開催
    東京ウィメンズプラザにて「わたしが語るフェミニズム」講演とスライド作品上映
    成蹊大学トラスコンガーデンにて「富山妙子展-Let’s Go To Japan-」開催
  • 2001
    アメリカ同時多発テロ事件
    アフガニスタン紛争勃発
  • 2002
    京都精華大学ギャラリーフロールにて「巫女ときつね」展開催
    「光州シリーズ」作品80点が光州市立美術館に河正雄コレクションの一部として収蔵
  • 2003
    イラク戦争勃発、米軍を中心とした国連多国籍軍による侵攻
  • 2004
    『けろけろころろ』(福音館書店、高橋悠治:文、音楽)出版
    ドイツのボッフムのルール大学、米国のフィラデルフィアのテンプル大学、エヴァンストンのノースウェスタン大学にてコラージュ作品展「富山妙子・記憶と和解」開催(~2005)
  • 2005
    ソウル梨花女子大学での世界女性学大会に招待、スライド作品上演と講演をおこなう
    東京新大久保の高麗博物館にて「富山妙子版画展 光州25周年」開催
    日本教育会館一ツ橋画廊にて「富山妙子展 20世紀へのレクイエム―記憶のコラージュ」開催
    12月2日、第3回千野香織記念賞受賞 「第三回 千野香織記念講演 20世紀へのレクイエム-絵と音楽が出会って時代を語る-」(12月2日)開催
  • 2006
    『20世紀へのレクイエム : 絵と音楽が出会って時代の声をつげる』(中世日本研究所)発行
  • 2007
    李応魯美術館開館に際し故・李応魯の妻・朴仁景と再会(撮影:古川美佳)
    富山妙子
    日本教育会館 一ツ橋画廊 にて「アートで表現するYASUKUNI展」(8月4日-11日)出品 

     

    越後妻有アートトリエンナーレにて「アジアを抱いて―富山妙子の全仕事展 1950〜2009」開催

     

    DVDによるスライド作品『蛭子と傀儡子 旅芸人の物語』制作

     

    『アジアを抱く、画家人生 記憶と夢』(岩波書店)、『蛭子と傀儡子 旅芸人の物語』(現代企画室)出版

     

    目黒区美術館にて「文化資源としての<炭鉱>展」初期油彩作品出品

     

    東京茅場町GALLERY MAKIにて「緊急アートアクション2009」(7月20日-8月1日)『わが心のマンチュリア―アムール黒い河』(リトグラフ)出品

     

  • 2008
    日本教育会館 一ツ橋画廊にて「アートで表現するYASUKUNI展」企画・構成古川美佳(8月4日-11日)へ井口大介、池田龍雄、大川祐、児島昇、井上修(出草之歌)、金城実、安星金(韓国)、洪成潭(台湾)らと共に出品。
  • 2009
    東京茅場町GALLERY MAKIにて「緊急アートアクション2009」(7月20日-8月1日)へ『わが心のマンチュリア―アムール黒い河』(リトグラフ)出品。
  • 2009
    バラク・オバマ黒人初のアメリカ合衆国大統領誕生
  • 2010
    東京YWCAにて「植民地と富山妙子の画家人生」展開催
    Imagination Without Borders Center for Japanese Studies, University of Michigan出版
    韓国の光州にて南大学校5・18研究所主催、日本平和学会共催の光州抗争30周年「2010特別シンポジウム‘抵抗と平和’」(4月30日— 5月2日)にて光州シリーズの作品を展示。古川美佳と共に共同発表を行った。洪成潭、尹凡牟、朴哲佑、黒川創、武藤一洋、李鍾元、辻子実らも参加
  • 2011
    『海からの黙示』シリーズ制作
    VAWW RAC主催による「女たちの記憶への旅」プロジェクト公開インタビューが5回にわたり実施 (~2012)
  • 2011
    東日本大震災、福島第一原子力発電所事故発生
  • 2012
    女性就業支援センターのシンポジウムにて「3.11 富山妙子の絵によるメッセージ」展(3月2日)開催
    東京大学生産技術研究所での国際シンポジウム「コリアン・ディアスポラの記憶を手繰るー『犠牲の状況』を超えてー」(3月3日)に参加、作品展示
    慶應義塾大学・来往舎ギャラリーにて「富山妙子作品展―記憶の糸を紡ぐ 震災・戦争・女」開催
    平塚市・八幡山の洋館にて「富山妙子のメッセージ展~3.11を見つめて~」開催
  • 2013
    東京アートミュージアムにて「富山妙子 現代への黙示-9.11と3.11-」展開催
    『〈男文化〉よ、さらば――植民地、戦争、原発を語る』(岩波ブックレット、辛淑玉との共著)出版
    在日韓国YMCAにて「『〈男文化〉よ、さらば』 辛淑玉・富山妙子の会」(9月27日)開催
  • 2014
    DVDによるスライド作品『海からの黙示』を制作、完成
    宮崎公立大学にて「アーティスト富山妙子が語る――私の戦中・戦後、そして福島」(10月4日)講演、スライド上映
  • 2015
    ベルリンのnGbKにて「Banned Images」展招待展示
  • 2016
    原爆の図丸木美術館にて「特別展示 富山妙子 終わりの始まり、始まりの終わり」開催
  • 2017
    ソウルの国立女性史展示会館にて「真実―平和への約束」展招待展示
  • 2019
    神奈川県相模原市の藤野倶楽部にて「特別展示 富山妙子 終わりの始まり、始まりの終わり II」開催
  • 2020
    韓国の国立現代美術館ソウル館での朝鮮戦争70周年記念にて「見知らぬ戦争 Unflattening」展出品
  • 2020
    新型コロナウィルスが世界各地で感染大流行
  • 2021
    韓国延世大学博物館にて『富山妙子の世界 記憶の海へ』展示の開会式(3月12日)と学術行事へ参加
    国立新美術館にて『日本アンデパンタン展』企画展示『日本アンデパンタン展と女性作家たち』(3月)出展
    韓国延世大学博物館にて『記憶の海へ―富山妙子の世界』展(3月~8月)開催
    富山 妙子 tomiyama taeko
    韓国政府より「大韓民国国民褒章」(6月)授与
    富山 妙子 tomiyama taeko 大韓民国国民褒章」を授与
    東京都内自宅にて老衰により99歳で永眠(8月18日)
    富山 妙子 tomiyama taeko

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